日本語が亡びる時・・・の読中感

今日の営業の帰り、首尾よく「日本語が亡びる時」買って来ました!

しかし、1890円(消費税込み)は高い・・・自分が貧乏なのがいけないのですが・・・(苦笑)

読前感、意外と的外れでもなかったのですが、結局のところ、著者の水村さんがすごく称揚する文学、とりわけ日本文学(かつての、がつくのかも知れませんが)に興味がないし、古典日本文学にも興味があまりないんで、水村さんの議論があまりぴんとこないのが正直なところであります。



もちろん勉強にはなったのですが、本当にすべての日本人(梅田さんの念頭においているであろう”優秀な”をつけてもいいですが)が読むべき本と言えるかどうか・・・

とりあえず、梅田さんの書評にあんまり意義があると思えない批判をしている人たちには、最初っから関係ない話(もちろん、日本語しかできない、ただの無教養なサラリーマンに過ぎない私も含めて)なのかも・・・って感じました。

更迭された自衛隊のえらい人みたいな、ナショナリズム勢力とかに受容してもらうといい話なのかなとも思いました。フランスとかみたいな、自国語ナショナリズムを以って英語帝国主義に抵抗する、ってのは受けがいいかもしれないです。

明日以降、またきちんと読んでから感想を書くかもしれません。

・・・・・・・・・・・・

私としては、日本語が生き残るためには、言語政策をいじるだけじゃなく、もっとストレートに「日本語を知ることで得られるメリットを最大化する」ことが最良の方策ではないかと思います。つまりは日本語による文化を国際的に価値あるものにするということです。ネガティブな意味でそれが際立ったのが、太平洋戦争で日本語や日本文化を知る必要に駆られたアメリカでしょうし、アニメとか漫画が好きで、それなりに日本語を学習している外国の人はわりといると思います。

同じ意味で、日本文化(日本語によってアクセスしうる文化)が、豊かであればあるほど、日本語の力も豊かになると思います。

それをどうやってやるんだ?というところが問題で、優秀な人が日本語をスルーしてダイレクトに英語で活動してしまう時代が(既に来ている)というのがそもそものお話の原点ではあるんですけども・・・


私からの妄想的提案

☆一流とか、一流だったが一線を退いた人などが、ブログなどで、無償のかたちで最先端の学問領域を数年遅れでもいいから日本語で広める文化を創るとか・・・(アメリカの富豪が慈善事業にお金を使うみたいな感じ)が実際的じゃないでしょうかね。

☆逆に(翻訳・著作権フリーな宣言をしたものに限りますが)、面白いブログや優れた書籍を青空文庫みたいに英語やその他の言語に訳して公表していく、wiki的なプロジェクトを立ち上げるとか・・・

英語ができれば圧倒的に稼げる時代の到来を指をくわえて待つだけじゃなくて、夜郎自大・誇大妄想かもしれませんが「日本語を知っていると稼げる」くらいな日本経済の成長を世界に示せばいいんじゃないかな・・・とかも思う次第です。


・・・・・・・・・・・・・・・