12.14

今朝見た夢を書こうと思っていたが、記憶に残らなかった。

今週を何とか働きぬけば、二週間ほど休みになる。休みたいわけではないのだが、会社のほうでそうなっているのだから仕方がない。フリーターとしては厳しい。普段からこつこつ残業をして、その分を貯めておいたほうがいいかもしれない。空手をはじめようとしてちょっとづつ貯金を始めているのだが、空手をはじめるだけたまるのは、もっともっと先になる。

今働いている店舗は、主に近くの大学生を対象としているだけに、法律の本やゼミや授業で指定された本か、村上春樹など、若者受けするものしか売れない。よく統計などで、釣鐘型のカーブを見るが、あれが極端に中心だけが高くなった感じである。若者受けする本と言ってもいろいろあるだろうが、本当に村上春樹しか売れない。後は映画の原作か。

そういう客層が極端に狭い本屋であるから、僕の興味のある人文の棚はほとんど見事に売れない。

しかし、出版社との一年契約で、いろいろ難しい本を置くことになっているので(常備委託といって、よくある形態である。)僕が勝手に判断して返品しまくることが出来ない。

うーん、これは売れないだろうな、と思いながら「カントの力学観」とかを眺めている。こういうのは、カントに関心がある学生でもまず読まない。読むのはカントを専攻している人とかだ。そういう人でもまず読むのはイギリスやドイツのカンティアンの中でのビッグネームの本であり、日本の研究者の本は本当に仲間内でしか読まないと思う。

昨日ふと歩いていると、鬼界彰夫氏のウィトゲンシュタインの解釈、鬼界−ウィトゲンシュタインの事実アプリオリという概念が、ぱらぱらと自分の中でほどけた。数珠の紐が切れたように、なんとなくわかっていたつもりが、ぜんぜんわからなくなった。やっぱり違うんではないか、という気もするし、それとも自分の理解が足りなかったのかな、という気もする。いずれにせよ、一歩前進したことは確かである。