12・3

at 2004 12/03 22:32 編集

日常の中で、少しづつ感覚を鈍磨させていくことは、もちろんよくない。しかし、どのような人間であれ、完全に精力を本当にやりたいことに注ぐことが出来たわけではないだろう。それでも、すばらしい結果を残している人々がいる。過度に悲観的にならず、逆に危機感を完全に失わず、少しづつ進むしかないのだろう。

脳トレ脳トレと毎日言っているが、考えてみると、脳トレの方法は大きく分けると二種類あるように思える。一つは、どちらかというの脳のハード的側面に注目したもの。つまり脳に栄養や酸素を供給したり、脳のいろんな機能を活性化させようとするもの。もう一つは脳に出来ることを増やすというもの。たとえば英語や数学、高度な運動などを覚えさせるということ。そのことで、脳に出来ることは格段に進歩しうる。

タイピングや暗算などはどちらかというと脳のハード的な部分に作用ししそうに思う。数学や英語、知識の習得は脳を鍛えるというよりは脳に出来ることを増やすものに思える。

脳にいろんなパズルを与えたところで、脳のポテンシャルは高まるかもしれないが、それがどうしたのだ、という気がしないでもない。脳トレ脳トレといいながら、パズルや右脳の鍛えるゲームなどに手を出す気になれないのはそこである。

もちろんパズルをやった分だけ脳の機能は高まるのだろうが、それは応用があまり利くものではないだろう。せいぜい、就職試験のSPIなどが得意になるくらいだろう。

数学は、その点応用が極めて広いように思う。あまり高度な数学は別として、高校数学などは、経済学などを勉強するのに必要だから、やればやるだけ効果があるように思う。

とはいえ、脳のハードのコンディションを高めることはやはり大切だと思う。僕個人のごく主観的な印象だが、二日酔いにならなくても、たっぷりと酒を飲んだりすると、数日は頭の回転が遅い気がする。過度の飲酒は体のみならず、脳にも良くないだろう。

また、数学でも仕事でも、それだけきわめても老化を遅くすることはあまり出来ないようだ。脳は、初等的なことであっても、新しいことをやると活性化するそうなので、常に浅く広く、新しいことにチャレンジする必要があると思う。

また、睡眠をとらなくてもさえている人がいるが、僕の場合はだめだ。

大げさな言い方だが、いわゆるゾーンに入ってしまうと、寝なくても何しなくても平気だが、そうそういつも三昧境に入れるわけではない。飛躍のためには地道な努力の積み重ねが必要であり、それには平均して、脳の働きがさえている必要がある。

寝ないと、そういう努力が出来なくなってくる。いったん覚えてしまえば、トリビアルなことは忘れてもかまわない。公式の正確な記憶は必要ない。基本的な思考を身につければ、公式はその場で導ける。うろ覚えの要素を組み立てて。

しかし、最初はやはりトリビアルなことまで覚える必要があるのだ。いったん自動化してしまえばなんてこととないが、不規則な動詞や複雑なアルゴリズムを覚えなくてはいけないときがあり、そのときには睡眠が重要になるように思える。

また、僕も四捨五入すればとっくに三十である。老化を心配する年ではないが、数学や楽器など、年齢が若ければわかいほどはっきり有利な分野があるように、確実に老化は進んでいく。

そういったものを少しでも遅くしたいのだ。