十月十五日

at 2004 10/15 23:04 編集

最近、仕事において、カーネギー(人間関係)がうまく行かない。はっきりだめだというわけではないが、嫌いな人間が本当にいやでいやでしょうがない。そういう人のそばにいるだけで体調が少し悪くなるくらいである。しかも、はっきりした理由がない。単に自分の気に食わないというだけなのである。いったいこの年になってなんというざまであるか。

理由がいくつかあるのだろうが、一つのきっかけは「ビューティフルマインド」を読んだからだ、ということははっきりしている。主人公の実在する天才的な数学者ナッシュは、非常に情緒が未発達な人間で、生活において破綻しまくっている。彼は途中で精神分裂病になってしまうのだが、それ以前の生活において、十分に破綻しているといえる。

そういう情緒が未発達な天才数学者の生活を読んでいるうちに自分も天才でこそないにしろ、非常に似た面を持っている人間であったことを思い出した。

理性を持って、自制するしかないだろう。それ以外に有効な対策が浮かばない。

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まったく話が変わるが、最近ほとんど雑誌を買っていない。第一の理由は、貧乏であるからだが、それだけでもない。

買いたい雑誌と言ってもかなり限られており、SFマガジン、秘伝、思想や理想などの数誌である。秘伝とは、古武術を探求するという怪しい雑誌である。かなり最初は面白く読んだのだが、ここ数ヶ月の特集が僕には面白くなく、買っていない。思想や理想は、哲学や思想を扱った専門誌であり、高いのがネックである。だが、今月の思想は、野矢茂樹(日本の割と著名な哲学者)やクラウス・ヘルト(現象学者として、有名な現役の人。時間論が有名)が論文を載せており、そのほかもいちいち名前を挙げないが、実に興味深い時間論の特集なのである。誰か私に買ってください。

日経サイエンスも、毎月面白そうな特集をやっていやがる。千四百円もするのがネックでよほど買いたいときしか買えない。やはりフリーターは辞めよう。と思うのが、日経サイエンスや思想を買えないで泣き寝入りするときだ。

SFマガジンは、言うまでもなくSFを載せる雑誌である。いや、正確に言えば、海外のSFを載せる唯一の雑誌である。

日本の作家のSFを特集する雑誌は季刊などを含めて数誌あるが、僕の好みは海外のSFなので、結果としてSFマガジンを買いたいのだ。

だが、最近はSFマガジンの発行元である早川書房が、海外の作家だけでなく、新しく日本の作家も育てていこうという方針らしく、海外SFに割かれるページ数が減ってきている。それはそれで非常にすばらしい方針だと思うが、私個人の好みからは外れるのである。

もう一つ、わざわざ翻訳を読まなくても、英語で読めたらなあ、という欲求不満が出てしまうということもある。

秘伝も、たくさんあふれている格闘技雑誌、古武術関係のムックなども買いたいのであるが、あまり目新しいトピックが載っていないので、買えない。甲野氏も対談においての基本スタンスはあまり変化がないので、大体言っていることが予想できてしまう。