九月二十六日 曙のかわりに、エドモンド・本田を呼べ。

at 2004 09/26 22:56 編集

昨日の曙はひどかった。そもそも、試合になっていない。サップの場合は、ほとんど格闘技術を持っていない状態であっても、身体能力の面では優れていたので、最初のうちは、ホーストを倒したり、面白い試合が出来た。

ホーストは、それほど打たれ強いファイターではなく、だからこそ防御に卓越している。ホーストは序盤は相手のやりたいようにやらせながらも様子を見て、何とかしのぎ、後半からじわじわと弱点を攻めて行くファイターである。その序盤で、常識を超えたサップの攻撃をしのげずに、ホーストはダウンした。

今思うと、当時のサップは本当に必死で無我夢中であったと思う。だからこそ、これが主催者側の思惑などでなく本当の発表どおりならば、自分のこぶしをいためるほどのはっちゃけたパンチを繰り出せたのだろう。

しかし少しづつ離れしてくると、サップは精神面で弱さが出てきた。だんだんサップのデータが蓄積されてきて、攻略されてきたので、やっとサップの試合が面白くなくなってきた。

しかし、曙の場合は、繰り返し言うが強い弱い以前の前に、格闘技として成立していない。五十キロ体重を落とさなければ、話にならないだろう。

金銭的に困っているのだろうか。格闘技のトレーニングと平行して、あるいはその前に、二十キロほどは最低でも減量すべきだと思う。一年くらいは試合に出ず、体を作るべきだろう。

また、たとえ体が出来ていても、格闘技に関しては、精神的に向き不向きがある。サップがいい例で、あまりに好漢過ぎて、あまりに激しい格闘技には向いていないようだ。

曙はどうだろう。かわいそうだが、向いていない。やめたほうがいい。

昨日のK1はいい試合は、「原点回帰」というスローガンどおり、久しぶりに燃えたいい試合もあったが、曙のせいで、だいぶ印象を悪くしてしまった。

バンナもクレバーに行き過ぎて、勝てる試合に負けてしまった。レコに負けたアーツみたいに、このまま低迷とかしないでほしい。あるいは、本当に左腕がまだ痛むのであれば、選手生命さえ厳しいだろう。

思えば、バンナ、アーツ、今のミルコ、本来の実力で言えば、相当なものなのに、精神的な挫折で、ずいぶん苦しんでいる。格闘技はかくも精神的、肉体的な総力戦なのだ。